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朝ドラからもらう力

4年ほど前から「NHK連続テレビ小説」を毎朝観てから出勤するのが習慣になっています。

「連続テレビ小説」といえば、近代から現代にかけて活躍した女性を題材にしたものが多く、ほとんどのヒロインが戦争や社会問題、あるいは家族に翻弄されて、さまざまな苦境を乗り越えながらも力強く愛深く生きぬく姿が描かれていて、一日の始まりに「よっしゃ、私もがんばろう」という気持ちになる方も多いのではないでしょうか。

ここ最近のヒロインのモデルは、「大同生命」の創業者・広岡浅子、「暮らしの手帖」創業の大橋鎭子、子ども服「ファミリア」創業者・坂野惇子など、錚々たる女性実業家が並びました。

女性が外で働くことすら受け入れがたい時代に偉業を成し遂げていくさまには、畏敬と感謝の思いがあいまって、朝っぱらから何度か目頭を熱くしました。

一方で、それぞれに仕事への信念を貫いていく彼女たちの姿と自分とを照らし合わせては、気持ちの甘さや一貫性のなさ、怠惰さなど、自分の不甲斐ないところがチリチリと炙り出されているようで、やはり、泣きました。

さて、女優の有村架純さん演じる今期ドラマのヒロインはというと、「ひよっこ」というタイトルどおり、今までの大空に羽ばたくヒロインたちからするとひよっこもひよっこ、至って普通の女の子です。

ドラマは約半世紀前の「普通の若者たち」の青春を描いています。
いえ、現代の若者たちからすると全く普通ではないかもしれません。

ヒロインや周囲の友人は、集団就職で地方から東京に出てきた若者たちです。
進学か就職か、進路は家の事情で決まり、就職先も学校の先生や親せきのツテで斡旋されたところとなり、自分の「やりたいこと」で選ぶことなどできません。

実家からは大事な稼ぎ手として送り出され、高度経済成長期に多くの人手を必要とした企業からは低賃金で受け入れられました。

自分の得意分野で仕事を選んだわけではないので苦手な作業を割り振られたりしますが、実家のため、生きていくため、逃げ出すわけにはいきません。克服するしかありません。

しかも、「ひよっこ」たちが就職して間もなく「昭和40年不況」が起こり工場は閉鎖へと追い込まれ、せっかく友情が芽生えた職場の仲間との別れも余儀なくされてしまいます。

それでも、ひよっこたちは、自分たちのおかれている状況に不平など言わないのです。
日々の生計を立てるために必死に働く親の姿を目の当たりにし、それどころか自分も遊ぶ時間や勉強する時間をがまんして家業を手伝ってきました。

おかれている状況を受け入れ、新しい職場が与えられたことに感謝し、不安を抱えながらも、なんとも明るく前へ進んでいきます。

ドラマの展開は、最近は仕事よりも恋の話が中心でした。

ヒロインに初めて恋人ができます。
農村出身で父親失踪中のヒロインと地方の実業家の御曹司で大学生の恋人ですが、お互いの人間性に惹かれあいます。

しかし、恋人は家業の経営維持のため、父親から政略結婚を迫られます。

そして今週の始まりは…ヒロインは恋人から「貧乏になってしまうかもしれないけど、家を捨てる覚悟で君を選ぶ。」と言われ「あなたはこどもだ、お金がないことがどれほど辛いことなのか、貧乏がどれほど大変なことなのか、わかってない」と跳ね返します。

愛する人を思う気持ち(自分のために家を捨てるなんてしてほしくない)から出た言葉でもあるようですが、懸命に、自分の力で「生きている」人の言葉だと思いました。

「ひよっこ」たちの青春時代から50年、世の中は飛躍的に科学が発展し、社会構造が変わり、経済はさまざまな局面を経験し、育てられ方も生き方も変遷していき、単純に比較はできません。

でも「自分の力で生きる」という使命は今も昔もすべての人に与えられているのではないでしょうか。

そして今のわたしたちはその力がとても弱まっているように感じるときがあります。

だからこそ、朝ドラのような物語で栄養補給が必要なのもかもしれませんね。


| 2017年07月26日 11:29:41 | キャリア |


新卒就活支援レポート 〜後編〜

冷凍食品会社と並行して、海外の食品やワインを扱う貿易会社へも応募していた。

希望は営業職だ。
幕張メッセなどのイベントの販売員としてアルバイトしたときに、多様な人々と関われたことと、実際にそれなりの売上を出した達成感とから、その魅力に目覚めたらしい。

しかし、面接では「営業職」への認識が甘く、やりこめられた。

実は彼女、数学が大の苦手で、SPIの結果が芳しくなかったらしい。
「数学は仕事で使うけど大丈夫?」から始まり、「あなたの営業手法は?」「うちは統計学も用いながらマーケティングを行い戦略的に営業展開する」などと言われ、閉口してしまった。

海外での活躍も期待できる貿易会社では、彼女のようなバイリンガル・トライリンガルの応募者はざらにいる。

「持ち前のコミュニケーション力で!」と営業職へのイメージが浅い彼女は、ただ外国へ行きたいだけの若者ととらえられてしまったのかもしれない。

一方、冷凍食品会社もエントリーシートが無事通過し、面接まで漕ぎつけた。
しかしこちらの面接も、その受け答えを後から聞くと、物足りなさを感じた。

大型ラザニアやイカ墨パエリアを日本に展開するまでの彼女自身の映像がないのだ。

その会社の、どんな場所でどんな相手とどんなシチュエーションでどんな力を発揮しながらどんな取り組みをして、どんな結果を出し…といった自分なりに描いたものがない。

もちろんこの就活のときに描いたものが、就職後にそのままうまく行くことは、まず、ないだろう。
それでも、「この会社でこんなことをやってみたい」という展望を自分の中で描かずして、どんな熱意が伝えられようか。

一週間のうちに何社もの説明会に足を運び、数社へのエントリーシートを書き送り、面接もこなす。 そのような状況で、「この会社だからこそ!」を考えなさい、というのは酷な話だと思う。

しかし、大企業に優秀な学生の応募が殺到し、その中で一歩抜き出るためには、「この会社だからこそ!」は、最低限求められるところであろう。

そして学生たちは、自己PRという視点でだけで、その要求に答えようとする。
しかし、就活で展望を描くことを求められるのは、単なる就活用アピールのためなのだろうか。

展望を描くということは、働きはじめてからの行動の源になるのではないだろうか。
これから何年、何十年と、一日の大半をそこに費やすのだ。
その先にわくわくした気持ちがないまま、どうして前へ進められるだろうか。

採用側も面接において、この会社で何がしたいのか、を聴くのは“就活スキル”の確認ではない。
就職後に、実際の舞台で創意工夫のもと演じる覚悟が問われているのだ。

自分の描いたとおりの映像に少しでも近づけるよう、腕を磨き、道具を揃え、出演者(社内外の人々)との信頼関係を作り、うまく描けなければ脚本を見直し、演じ方を変える。

仕事というのはそういう創意工夫の繰り返しだ。

後から聞いた話だが、やはり彼女はその冷凍食品会社はさほど興味がなかったとのこと。

親の友人が働いていた会社で、いい企業だと勧めてくれたらしいが、健康志向の彼女はもともと冷凍食品は好まないのだ。(冷凍食品が健康に良くないと言うわけではない、念のため。)

自ずと熱意は薄くなる。採用側にはそれをあっさり見抜かれたのだろう。

果たして、冷凍食品会社も貿易会社も「お祈りメール」をもらった。

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こんなやり取りをしながら、最初の添削から3カ月経った。
何社か内定を得たといううれしい知らせ。

私のアドバイスが少しは役に立ったのか、あるいは大手新卒エージェントも付けていたらしいのでそれがよかったのか。 

できれば小手先の就活テクニックで勝ち取った内定ではなく、自分の働く姿に夢と目標を抱き、その思いが相手に伝わって勝ち得たものだと信じたい。

彼女が最終で決めた先は、私と“同業”の人材サービスの会社だ。
(彼女の内定先は外資系・グローバル企業専門の転職エージェント。“同業だね”とLINEで送ったらなぜか“笑”が返ってきた…)

自分自身のやりたい仕事を掘り下げた結果、あらためて、「人と関わり人をつなげ人を幸せにする仕事」という結論に行きつき、決めたという。

「職種は選ばない。営業でも総務でも、この会社が人を幸せにするなら、それに関わっていけることを喜びに働けると思う。」

冷凍ラザニアでも輸入ワインでもない、「人」が商材。
「味」ではなく「働くとは」を追求する仕事だ。

食べたことのない世界。知識ゼロからのスタート。これからだ。


| 2017年07月12日 11:56:12 | 就職 |


新卒就活支援レポート 〜前編〜

個人的にだが、来春大学を卒業する学生の就活アドバイスをした。

彼女は東京の私立大(MARCH)の4年生(+1年スペイン留学)で、日本語・英語・スペイン語を話すトライリンガル。

スゴブル優秀というわけではないけれど、読書家、努力家、行動派。
コミュニケーション力も高く、他大のサークルに属して活動するなど精力的に学生生活を過ごしてきた。

見た目もなかなかチャーミング。
売り手市場の昨今だし、就活当初(3月頃)は楽勝だろうと思って見守っていた。

しかしフタを開けてみると、どうにも苦戦している模様。
1次面接、2次面接が不通過の場合もあれば、エントリーシートで切られることもあるとのこと。

どれどれ、とエントリーシートの文章をLINE上で添削開始。

サークルやアルバイトにも力を入れてきたのでネタは揃っている。
しかし、構成・表現が稚拙で、確かにこれでは採用側、企業側に響かないな、と最初の感想。

初回の添削では、長い説明文を取り除いた。

例えば、とある冷凍食品の製造会社のエントリーシート。

Q「当社に興味をもった理由は?」

A「私は欧米生活の中で大胆な冷凍食品の使い方が面白くて興味を持っていました。アメリカのパーティーでの大型ラザニア、スペインの街に潜在するお洒落な冷凍食品店のイカ墨パエリアなど〜(中略)〜日本でも食べたいと思っていました」

「グルメリポーターかっ」、とツッコミを入れたくなる。いや、ただの食いしん坊かもしれない。

日本にはない冷凍食品を取り入れて冷凍食品の価値を高めるとともに食で皆を幸せにしたい、と話しを持っていきたいらしいのだが、それは、「欧米の大型ラザニアやイカ墨パエリア」という言葉だけでも、十分持っていける。

字数制限に苦労し、結果、「私は貴社の○○理念に共鳴し、〜(中略)〜冷凍食品の新たなポテンシャルを見出していきたいと関心を持ちました」と無難なまとめになってしまった。

百歩譲って「大型ラザニアを日本で食べたい」が動機で良し(?)として、その実現が、他社ではなく御社だからこそ、といった視点を盛り込む余裕がなくなっている。

こんな調子で添削が始まり、本人がやる気を無くさないことに配慮しつつも、赤を入れ始めた。

日々LINEに膨大な文章を送ってきて、よく頑張るなぁと感心しながら読み進めると、引っ掛かる表現がたまに現れる。

例えば、 Q「自分の強みは?」の回答で、サークルでの経験を出してきた。

具体的エピソードは基本。これはマル。

その中に、「私はサークルでメンバーのモチベーションを上げることに努力を惜しみません」という表現。
どことなく「上から」な感じ。

舞台ミュージカルのサークルで、ダンス振付け担当となった彼女は、ダンスが苦手でやる気をなくしているメンバー数名に手こずったという。

振りの教え方や振付けそのものを工夫して、皆が前向きに取り組めるようにしたらしい。

取り組み自体は評価できることなのだが、その目的は「ミュージカルの成功」ではないだろうか。

その目的にメンバー皆が気持ちを一つにして取り組む。
結果、皆のモチベーションが上がる。
最初から「上げさせよう」とは…。

仕事においては、「利益を出す」という会社の大目的があり、そのために互いにモチベーションを上げたり、円滑なコミュニケーションを取ったりということが必要になってくる。

ただ、目的を見失うと、「モチベーションを上げなくてはならない」「コミュニケーションをとらなくてはならない」という押し付けになりかねない。

ちょっとした文章の言い回しから、「この学生は周囲に威圧的なのでは?」「この学生は凝り固まった物事の捉え方をする人なのでは?」とイメージされてしまことも考えられるのだ。

採用担当もいい学生を逃したくはないから、いちいち揚げ足をとるような読み方はしないだろう。

ただ、その学生の「人となり」は、本人の意図しないところで、ちょっとした言い回しから作られていくこともある。
第三者の目線で文章を作ることが大事だ。

(次週に続く)


| 2017年07月06日 10:08:41 | 就職 |


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